劇団四季リトルマーメイドを勝手に考察[男女格差][フェミニズム][参政権]



間の世界に憧れる人魚アリエルが、エリック王子に恋をして結ばれるまでの物語…

と思っていたら大間違い!!!

ミュージカルでは、とってもとっても深い内容になっているのです。

中でも、悪役のアースラに注目し、勝手に考察したものをまとめました。

※ネタバレ注意!!!

・衝撃の事実、アースラはアリエルの親族でアリエルの母親を殺害していた!!!

 注目すべきはズバリ、アースラの『パパのかわいい天使』のナンバー。

 ついついパワフルな歌声に聴き惚れてしまいがちですが、とても重要なことが語られます。

 「♪~ 
あたしはね 子どもの頃 7人姉妹の7番目 美しい姉達に囲まれ 醜い子!」
 「♪~ 気がつけば 父親も 他人のフリしてシカトだよ」

 「
♪~ お気に入りは長女。上品で美人。パパは抱きしめキス!そんな姉を許せなかった!」
 「♪~ なんでもできて完璧よ だから決めた、殺してやると」

 文字に起こしてみるととても恐ろしいことを言っているようですが、

 この曲調はとても軽快でいたって愉快なのです。。

 アリエルの祖父にあたるポセイドンの長女がアリエルの母、七女がアースラ。

   つまり、アースラがアリエルの母を殺害したということになります。

 そしてアースラは幼少期、自分だけ父親から愛されなかったと感じており、

 嫉妬と寂しさからこのような行動に至ったのです。

 それにしても、全姉を殺してしまうとは、、なんとも大胆すぎます。

 「
♪~ トリトン 跡取り息子だと? 大人になった途端さ あたしから全てを奪いやがった」
 「♪~ 全ての海 湖 沼 水たまりでさえ」

 アリエルの父はトリトン。アリエルにとってアースラは叔母にあたります。
 
 ん??ということは一番上の姉と末弟のトリトンが結婚して、アリエルたちが産まれた?
 
 このあたりご存知の方、教えてください~~

  ※見た目はアースラだけタコなので、他の兄弟とは違う母親から生まれたことを意味している?

  それとも、怠慢さからあまり動かないのでタコ足が生えてしまったのか?

  そこまでの深読みもできてしまいます。

  もし異母なら、シンデレラのように継母からひどい扱いをされていたのかもしれませぬね。。

・なぜアースラはアリエルの“声”を奪ったのか。


 アリエルに人間の足を与える代わりに、アースラはなぜ“声”を欲しがったのでしょうか。

 政治をはじめ、いろいろなことに口出ししたり意見を言うことができなかった女性。

 意見を言えないということがどれだけ不自由な社会を作るのか。

 また、今もなお“声”を持たない人々、動物、環境の“声”を聴くことができているだろうか。

 好奇心いっぱいのエリックは、“声”を持たざるアリエルに歩み寄り、“声”を聴こうとした。

  「二つの世界が今手を取り合って結ばれる」というエンディングの歌詞にあるように、

 ハッピーな世界にするには“声”を聴く、“声”をあげるということが大切なのかもしれない。

 アースラはコンプレックスの塊で、被害妄想が強い。

 自分は醜いと思い込んで、見た目で判断する人々に対して復讐を企む。


・アースラが語った「モテる女の条件」そこに隠された男性主導社会の闇



 人間のエリックに恋をしたアリエルに対するアドバイスとして、
    
    アースラが語った「モテる女」について。
 
 アースラの『不幸せな魂』のナンバーで以下のように語ります。

 「♪~ 人間の男たちは
おしゃべり女が嫌い」
 「♪~  おしとやかな子がもてはやされる だから気をつけなきゃだめよ」
    「♪~  何もしゃべらない無口な娘 そんな子がモテるのよ」

 理由としては、二つ挙げられると思います。
 
 一つ目は、何も文句を言わず、ついてきてくれる女性がモテるといった感じでしょうか。
 
 現代にも少し通じるものがあります。
 
 おしゃべりな論が立つ女性、高学歴な女性を毛嫌いする男性もいまだにいますよね。

 二つ目は、アースラ自身が自分が周り(他の姉妹)に比べて醜い見た目だ、ということを思い込み、

 人は見た目が一番だ、と悲観しているのかもしれません。


・よくいるプライドの高い頑固なダメ親父の代表格、トリトン

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 娘を大切に思うがあまり、甘やかしたり、厳しくしたりするのがうまくできない不器用さ。

 自分のプライドが傷つくことを恐れており、アリエルに急にキレたり、

    召使いのセバスチャンにも強く当たるのでダメ親父感も見受けられる。

 アリエルもなかなかプライドが高いので、よくぶつかり合い、終始仲介するセバスチャンがかわいそう。

 海底から出て、人間の近くに行ったことが原因で妻が死んだと考えており、

 その恐れから娘たちを海底に閉じ込めてしまう。

 トリトンの基本スタンスはこう↓

 自分が娘たちを守らなければ → 海底に閉じ込める → 自分の手元で管理しやすいように

 自分が王として国民を守らなければ → 国民に外の危険と知らせる
 → 自分の親族が外に行っていると知られたら国民に示しがつかない

 という結局のところ自分本位な面もありますね。王としての威厳も大切なのはわかりますが、、

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 しかし、妻の死因の真実が判明し、外の世界は危険だという考えが変わった。

 そしてアリエルが危険な時は、命懸けで救おうとするかっこいい父。

 最後にはアリエルの勇気ある行動を見て、自分の考えを見直し、

 親として娘にできることは何かを完考える。

 自分のプライドや正義感を見直し、葛藤の末改心。。

 父と娘の成長物語という面でも感動。。。

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